光は未来こそを照らす。過去はいつも暗く,明日の地平にこそウルルの聖なる朝日は昇る。そこには,未来を自分の手で創れるものこそ,ふさわしい。
マイクロソフト社は15日にXボックスを発売し,18日には任天堂社がゲームキューブを発売する。ゲーム機の商品ライフサイクルは短縮されており,ソニーは2004年には次世代機を出して両社に先行しようとするだろう。マイクロソフトもソニーもオンラインゲームを売り込んでいるが,ブロードバンドの壁を乗り越える必要がある。来年にはオンラインゲーム市場の行く末がはっきりするだろう。
ZDNet Newsの記事を読みながら,ビル・ゲイツがゲーム機の発売イベントでゲームファンに声をかけることなど,数年前にいったい誰が想像しただろうかと思っていた。どんな手段を使ってもトップに立ってきたMSにとって,この挑戦は大きな賭けも含んでいる。失敗したら,その損失は十分に儲けを食い尽くす。
だが,この圧倒的な性能さはなんだろう。このCPU,このグラフィックカード,そして,これまでにないハードディスクとブロードバンド接続の標準搭載。気が狂ったかと思うほどの,まるでそれがゲーム機だとは思えないほどの,今までのゲーム機との乖離。ソニーはゲーム機に関しては一度も先頭に立ったことがない。新しい機能も提供できないし,新しい性能も提供できない。いや,もし“あれ”がゲーム機だと思う人がいればの話だが。そしてまた,ソニーはXボックスのあとを失敗しないようについていくしかない。暴力的なまでに意識を乖離させるハードこそ,時代を創っていくにふさわしいものだ。Xに,光あれ。
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